こんにちは!プロレス観戦初心者な管理人・ダリアです。
プロレスの魅力は、なんといっても「何でもアリ」の試合展開。
しかし最初はそのカオスっぷりに混乱してしまうかもしれません。「ルールの枠」を知ることで、その「何でもアリ」を何倍も楽しめます。
漫画などでも、その世界のルールを知っておけば「掟破りな展開」や「規格外に強い敵」が何倍にも輝いて見えることがあるのではないでしょうか。
この記事では、基本的なプロレスのルールを網羅的に紹介します。ですが、全てを覚えておく必要はありません。ルールの頻出度を5つの星で表しておいたので、まずは☆5だけでも頭の片隅においておきましょう。
プロレスの基本ルール1:勝敗が決まるルール
まずは、「勝ち」と「負け」が分かたれる重要なルールです。これさえ知っておけば、「あれっ、今なんで勝ったの!?」という戸惑いはなくなるはずです。
この記事では、お伝えするルールを大きく4つに分けて紹介します。他にも色々ありますが、頻出度を鑑みて4つに絞ったことを了承お願いします。
- フォール
- ギブアップ
- リングアウト
- 反則勝ち
プロレスで勝敗を決めるルール1:フォール
頻出度:★★★★★
フォールとは、「レフェリーがマットを3つ叩き切ったら勝ちとなる」勝利条件です。いわゆる「3カウント」ですね。
選手の両肩が3カウント分リングにつき続けたら「負け」となります。
そのため技を受ける選手は、3カウント叩かれる前になんとか起きあがろうとします。
たとえば、選手が必殺技を繰り出して、技を受けた選手の体の上にまたがって足を抱えたとします。すると技を受けた選手は、上体をバネのようにハネさせ、相手を弾き飛ばし、肩を上げます。
この「起き上がり」にも物語があるのが面白いトコロ。
技を受けた選手にかなりダメージがあったら、3カウントギリギリで力なく起き上がります。
これは「カウント2.9」と言われる現象です。
「あわや、3カウントが叩き切られてしまう…!」
とドキドキしていると、レフェリーの手がリングに接触するギリギリで起き上がる。するともちろん会場は大盛り上がりです。
上で描いた絵は、「片エビ固め」。下に敷かれている選手がエビのような形になっており、かつ片足を抱え上げています。これでフォールを3カウントを狙います。
フォールの姿勢は他にもたくさん。選手のキャラ・個性がよく現れる瞬間です。管理人の好きなフォールは「RIP式体固め」。相手選手の両手を胸の前で重ねて、棺桶に入れる形にします。
有名な使い手は「ジ・アンダーテイカー」。ちょっと昔のホラー映画が好きな人は好きだと思うのでおすすめしておきます。
他の使い手でいうと、新日本プロレス所属の「エル・ファンタズモ選手」です。目をかっ開き、舌をだらんとさせる姿は、本家のジ・アンダーテイカーへのリスペクトを感じます。
選手の世界観やキャラクター性によってフォールのスタイルは千差万別です。試合の一つの楽しみとして見てみましょう。
プロレスで勝敗を決めるルール2:ギブアップ
頻出度:★★★★★
これはかなりわかりやすいです。例えばアニメでも「このこの〜!(頭グリグリ」「ちょっと、ギブギブ!」と友人と戯れるシーンがありますよね。それのLv.100だと思ってもらってOKです。
要は、相手選手に追い込まれ、逃げ場もなく、切り返しもできないと判断した場合に、相手選手が勝利となるルールです。
ギブアップの表現方法は以下です。
- リングを手のひらでバンバン叩く
- 口頭にて、「ギブ」「参った」に相当する言葉をレフェリーに伝える
ギブアップを見られるのは、相手選手が「サブミッション(=関節技)」が得意だった場合が多いです。
もう耐えられないと選手が判断したらギブアップを宣言します。
ギブアップで終わる試合は、
- 根を上げるまでどう抵抗するか
- どう切り返すか
プロレスで勝敗を決めるルール3:リングアウト
頻出度:★★★☆☆
リングアウトとは「規定時間までにリングに戻ってこれなかった場合に負けとなる」ルールです。
規定時間は、20カウントです。
プロレスはリング外でもガンガン戦うエンタメです。
レフェリーの「戻ってこい!」という言葉にも耳も貸さず、リング外で選手同士が戦い続けていると、レフェリーがカウントを数え出します。
20カウントまでにリングに戻って来れなければ、負けとなります。両者とも戻って来れなければ引き分けです。
リングアウトが起こりやすい試合の特徴は以下です。
- めちゃめちゃブチギレ試合
- 小ズルい選手との試合
まずは、「めちゃめちゃブチギレ試合」。リング内でイイコちゃんに戦う気がないほど怒っている選手、因縁が深い選手が絡む試合では、リング外で危険技が飛び交います。リングに戻れなくなってしまうことがあり、リングアウトの可能性が出てきます。
次に「小ズルい選手との試合」。リング外の設備と選手を、テーピングでつなげてしまったり、手錠をつけてしまったり…。知恵で勝つタイプの選手が相手だと、リングアウトが起こりやすいです。リング外であれば、反則技がなかなか取られません。リング外は、無法と秩序のギリギリを突いてくる、ボーナスステージなんです。
プロレスで勝敗を決めるルール4:反則勝ち
頻出度:★★☆☆☆
相手選手が悪者(ヒールレスラー)だった場合、凶器攻撃や第三者介入などの悪行を働いてくることがあります。
ヒールレスラーは、いつもはレフェリーの目を盗んで悪いことをするので一発退場を食らうことはありませんが、
- たまたまレフェリーに悪行の瞬間を見つかってしまった時
- あまりに感情が昂り、勝利よりも「相手選手を叩きのめしたい」と燃えている時
は、反則による一発退場が起こることがあります。
ちなみに、「凶器を使う前」や、「凶器を使った後」は、本当に反則したかどうかレフェリーは判断できないため、反則裁定になりにくい仕様です。
もっと反則を楽しみたい・反則について学びたいみなさまへ
レフェリーと反則の関係については、別記事「プロレスにおける反則とは?基本的な定義から、楽しみ方までまとめました。」をご参照ください。
「負け」を免れるルール:ロープブレイク
今まで勝利条件に着目してルールをご紹介していましたが、反対に「負けを免れる条件」も存在します。技を切り返したり、フォール3カウントまでに肩をあげたりすれば、負けを免れます。
そしてもう一つ、「ロープブレイク」という条件があります。
プロレスリングには、4辺にロープが張られています。
張られたロープに体の一部が着いたら「ロープブレイク」と呼ばれ、お互いの体を離さなければなりません。
そのため、サブミッション(関節技)をかけられた選手は、急いでロープブレイクを狙います。技をかけている選手は、対戦相手をロープからできるだけ遠ざけるために姿勢を変え、ポジションを真ん中に戻します。
プロレスの試合形式のルール
ここからは、試合形式に関する基本的なルールをご紹介します!
プロレスの試合形式のルール:シングルマッチ
頻出度:★★★★★
シングルマッチは、最もスタンダードなスタイルです。1対1で勝負を決します。
ヒールレスラー(悪玉)がセコンドや仲間の介入をけしかけることもあるが、基本的には1対1です。
シングルマッチは、登場人物が少ない分、初心者には一番見やすい形式です。何が起こっているかもわかりやすいです。大きな大会ではメインイベントで組まれやすい試合なので、なんとなく見たことある選手もシングルマッチで見られる機会は多いでしょう。
プロレスの試合形式のルール:タッグマッチ
頻出度:★★★★★
タッグマッチは、グループ対グループで行われる試合形式です。
2対2なら「4人タッグ」、3対3なら「6人タッグ」と、戦う総人数で名前が変わります。
といっても、基本的には1対1で試合は進みます。グループの中から代表者がリングに上がるイメージでOKです。
戦う人が変わる場合は、「タッチ」で交代成立です。ハイタッチのように変わることも、対戦中の仲間の背中あたりを叩いて変わることもあります。
難しくなってくるのは、試合中盤です。
タッグマッチでは、戦う担当の選手以外もリングに上がってきて「連携技」を仕掛けることがあります。
「ここは仕掛けるタイミング」「今介入しないと仲間が危ない」といったタイミングでは、レフェリーの制止を振り切って入ってくるのです。
連携はタッグの「華」です。グループによって特有の連携技を持っています。初めは細かいことを気にせずに、疾走感のある試合を楽しみましょう。
プロレスの試合形式のルール::〜〜ウェイマッチ
頻出度:★★★☆☆
〜〜ウェイマッチは、3派閥以上で戦うマッチです。
普通は1対1、1グループ対1グループだ戦いますが、〜〜ウェイマッチでは、自分以外の対戦相手全員が敵となります。3グループで戦うなら、3WAYマッチと呼びます。
〜〜ウェイマッチでは、自分たち以外の2派閥で勝敗が決まった場合、勝利を掠め取られてしまいます。自分が絡んでいない中で勝敗が決まるなんて悔しい…!というわけで、なんとか自分も混戦の中に飛び込んで勝利を掴まないといけません。
この試合形式は、かなり展開が目まぐるしいので、プロレス観戦初心者には混乱してしまうかもしれません。しかし、たくさんの選手を見られるので、推しを見つけるにはもってこいです!
ストーリーに関わる「ルール」
ここからご紹介するのは、明記されているルールではありません。あくまで、プロレスをもっと楽しむために知っておきたい秩序としての「ルール」をお伝えします。
ストーリーに関わる「ルール」:必殺技
選手は一人一人、固有の必殺技を持っています。
必殺技をかけられてしまうと、ほとんどの場合相手選手は再起不能です。
選手が持っている必殺技は、その選手のキャラクターを表す重要な要素です。
ゲームでも、使う武器によって特性が変わったり、キャラクターによってステータスが違ったりすると思います。プロレスの必殺技もそのイメージです。
格闘ゲームのキャラ選択でも、好きなステータスのキャラターをチョイスしたくなりますよね(管理人は、大型でゴンゴン倒せるキャラや武器が好きです)。
また必殺技の名前も使う選手のキャラクター性を表現しているため、少し見慣れてきたらちょっとずつ調べてみましょう。
必殺技の例として、新日本プロレスの人気選手・内藤哲也選手を見てみましょう。
彼が使う必殺技は『デスティーノ』です。メキシコに縁の深い内藤選手は、スペイン語の技をたくさん持っています。『デスティーノ』も「運命」という意味のスペイン語です。
ストーリーに関わる「ルール」:掟破り
先ほどお伝えしたように、選手たちは自分の代名詞のように必殺技を持っており、必殺技をとても大事にしています。
対戦相手の技をかけ返してしまうことを、「掟破り」といいます。
「強そうだから」と無垢になんでも使えるわけではありません。
これは魔法少女モノの作品などを思い浮かべてもらえるとわかりやすい気がします。同じ魔法少女だからと言って、別の属性の技を使うことはほとんどないと思います(あったら結構意味深ですよね)。
だから、掟破りには意味がつきます。
ヒールレスラー(悪玉)が使えば「侮辱」の意味になることが多いです。「お前が大事にしている大技なんて、ろくに練習していない俺でも使えるぞ」といっているかのようで、なかなか意地悪です。
プロレスのルールは無限大
今日は基本的なルールについてまとめました。
とはいえプロレスのルールは無限大です。
団体やレギュレーションによって、あっと驚かされるようなルールに出会うことはあるでしょう。しかし、上記のルールさえ知っていればプラスアルファですぐに理解できるはずです。
また、基本ルール以外でもマッチが始まる際は、リングアナや実況アナから詳しい説明が入ると思います。安心して観戦してほしいです。
王道を知っていれば、他の飛び道具にも対応できます。好きな選手を応援しながら、いろんなマッチを楽しみましょう!
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